宇都宮市錦の甲状腺ならふじた糖尿病内分泌内科クリニック

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甲状腺

甲状腺とは

甲状腺

甲状腺とは、首の前面の真ん中(第3~4気管軟骨前面)にあるハート型の臓器で、脳下垂体からの甲状腺刺激ホルモン(TSH)による調節を受け甲状腺ホルモンを分泌しています。

甲状腺は、正常では約20g程度の大きさであり、触れることはほとんどありません。甲状腺が大きくなる病気には幾つかの種類があり、柔らかく大きくなるもの、硬く大きくなるもの、びまん性に大きくなるもの、結節状に大きくなるもの、痛みを伴うもの、伴わないもの、などがあります。

甲状腺から分泌されるホルモン、甲状腺ホルモンにはトリヨードサイロニンT3, サイロキシンT4があり、それぞれ血液中で蛋白と結合して存在します。実際に作用するのは、蛋白と結合していない遊離したホルモン(freeT3, freeT4)です。甲状腺ホルモンは、基礎代謝の亢進、心機能の亢進などの広範な作用を持っています。甲状腺ホルモンは、増加すると甲状腺機能亢進症となり、減少すると甲状腺機能低下症となります。病気によっては甲状腺ホルモンが変動することがあります。甲状腺機能亢進症の症状は、やせ、発汗過多、動悸、手の振え、下痢、いらいら感、不眠、などです。甲状腺機能低下症の症状は、疲れ易い、皮膚の乾燥、便秘、浮腫み、脱毛、などです。

甲状腺の病気

以下に代表的な甲状腺の病気を説明します。

バセドウ病

原因不明ですが、甲状腺を刺激する物質(TSH受容体抗体; TRAb, TSH刺激性受容体抗体; TSAb)が体内に出来てしまい、甲状腺機能亢進症となる病気です。機能亢進症の症状が中心ですが、甲状腺腫大、動悸、眼球突出の3徴が有名です。

甲状腺ホルモンが高値である期間は、激しい運動を控え、睡眠時間を十分にとり、ゆっくりした生活を心がけてください。この時期は、ストレスの多い手術、抜歯、検査などは避けるべきと思います。

海草(昆布、わかめ、海苔)に多く含まれているヨードは、甲状腺ホルモンの原料となる物質ですので、バセドウ病の方、特に内服治療中の方は過剰に摂取することは止めましょう。また、イソジンうがい薬の使用についても注意してください。

治療としては、i)抗甲状腺薬、ii)放射線治療、iii)手術、の3つの選択があります。本邦ではi)抗甲状腺薬による治療が行われることが多く、副作用などで抗甲状腺薬が使用できない場合にii)放射線治療やiii)手術が検討されることが多いです。

抗甲状腺薬[メルカゾール(MMI), チウラジール(PTU)]には以下の副作用があることが知られています。この薬による副作用の出現頻度は、通常の内服薬より高く、約1~5%といわれています。副作用はi)薬疹、ii)肝障害、iii)発熱(このとき白血球が減少している = 無顆粒症 *)の3つがあり、重症になれば入院しての治療が必要になる場合もあります。このような副作用は内服治療を始めてから2~3ヶ月以内に起こりやすいといわれています。これらの副作用が出たときには、直ちに内服を中止し外来を受診するようにして下さい。

また、抗甲状腺薬(メルカゾール, チウラジール)は、内服開始後1~3ヵ月で効果が出て甲状腺ホルモンが正常化します。バセドウ病が治るためには少なくとも2~3年は飲み続けたほうが良いとされていますが、場合によってはこの期間を超えて長期の内服が必要になります。内服を止める判断は主治医に確認していただき、指示自己判断での内服中止は止めましょう。

バセドウ病を治療しないで放置しておくと、不整脈、心不全、痩せ、眼球突出による視力障害などが生じてきます。また、バセドウ病で甲状腺ホルモンが高値のときに、肺炎などの感染症、あるいは大きな手術などを受けますと、甲状腺クリーゼ **といって生命の危険に陥ることもあります。

* 無顆粒球症
白血球のなかで免疫を司る顆粒球という細胞が減少し、重篤な発熱、敗血症を起こす状態です。発症率は0.3%程度ですが、治療には即時の入院が必要となることが多いので注意が必要です。
** 甲状腺クリーゼ
感染、手術などのストレスを契機に発症する劇症型のバセドウ病で、高熱、著しい頻脈、頻回の下痢、精神不安状態、ショックを呈する病態です。

慢性甲状腺炎(橋本病)

この病気も原因不明ですが、甲状腺に対する抗体(抗TPO抗体, 抗Tg抗体)が体内に出来てしまい、甲状腺に慢性的な炎症が起こる病気です。一般的には、甲状腺は硬く腫大することが多く、長い経過でホルモンが少なくなる(甲状腺機能低下症)ことがあります。

甲状腺ホルモンが正常であるうちは、甲状腺が腫大していることを除けば特に自覚症状はありません。甲状腺ホルモンが低下してくると、全身倦怠感、浮腫み、脱毛などの機能低下症の症状が出ます。

治療法は、ホルモンが低下してきたときには、ホルモン補充療法を行います。日常生活で留意することは特にありません。

無痛性甲状腺炎

先に述べた慢性甲状腺炎(橋本病)の方が、一時的に(1~5ヶ月程度)甲状腺ホルモンが増えてしまう状態をいいます。肺炎や感冒などの感染、妊娠、出産などが契機になることがあります。一過性に甲状腺機能亢進症の症状がみられます。

バセドウ病とは違って、特に治療しなくてもホルモンは正常になりますので、機能亢進の期間は動悸、いらいら感、不眠などに対する対症療法が中心となります。しかしながら、一部の方は(約40%程度)一過性の亢進症の後、甲状腺機能低下症に移行することがあります。そうなると、続けて甲状腺ホルモン補充療法を行う必要があります。

亜急性甲状腺炎

この病気は、発熱などの感冒症状のあと、一過性の(1~2ヶ月)痛みを伴った甲状腺腫と体重減少、易疲労感、動悸、手のふるえなどの甲状腺機能亢進症状を呈します。ウィルスによる感染症と考えられ、甲状腺の片側から対側へ腫脹と痛みが移動することが特徴的です。通常は痛み止めを使用して経過をみますが、痛みが強いときにはステロイドを使用することもあります。一部の方は亢進症の後、一過性の(1~数ヶ月)甲状腺機能低下症に移行することがあります。そうなると、一時的に甲状腺ホルモン補充療法を行う必要がありますが、数ヶ月のうちに自然に治癒します。

甲状腺腺腫

甲状腺が結節状に腫れて触れる状態で、甲状腺の腫瘍です。良性と悪性の鑑別が必要ですので、血液検査、甲状腺の超音波検査や針生検(甲状腺に細い針をさして細胞を採取し検査する)を行うことがあります。良性であれば多くは経過観察でよいのですが、良性でも大きくなってくるもの、あるいは悪性のものは、手術による摘出が必要となります。

  • 当院では、甲状腺ホルモン検査、そして甲状腺エコー検査が可能です
  • 甲状腺腫瘍に対する針生検検査は、当院では実施しておりません
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